夢の彼方
「ありがとう。あの後、2人でいろいろ話し合ったよ。それまで―――あんまりお互い自分の気持ちを言ったことがなかった。あれがきっかけで、お互い思っていたことを言うことができたと思ってる。お前のおかげだよ」


「わたしは、何もしてないよ。お子さんが生まれたら、写真見せてね」


「ああ。お前も―――大変そうだけど、頑張れよ」


「ありがとう」


わたしたちは自然に握手を交わした。


彼とは、きっとこうしていつ会っても友達という関係でいられる気がする。


女友達とも、恋人とも違う関係。


誤解されることもあるかもしれないけど―――


「なんか俺、すごい目で睨まれてるからもう行くわ。じゃあな」


タケル君が、ちらりとレジーの方を見てくすりと笑った。


つられてわたしも振り向くと、レジーがじっとこちらを見ていた。


ちょっと拗ねているような、あの表情で―――


こういう時は、普段クールでわたしよりもずっと大人なレジーが、年下の可愛い男の子に見えるから不思議だ。


「―――大事な、人なの」


「―――わかるよ」


そう。


言わなくても、きっとタケル君ならわかると思ってた・・・・・。
< 147 / 149 >

この作品をシェア

pagetop