夢の彼方
anysは男性5人のロックグループだ。


その音楽性もさることながら、ルックスも売れている理由の1つとされていて、5人が5人ともイケメンで、特にボーカルのケニーは16歳という年齢ながら小さなころからモデルとして活躍していた筋金入りのスターだった。


『ルーク!良かった、今日は遅いから来ないのかと思ったよ』


ルークに気付いたケニーが、メイクの手を休め駆け寄ってきた。


『やあケニー、今日も調子良さそうだね。ちょっと秋葉原まで出かけてたものだから、遅くなって申し訳ない。君に、ぜひ彼女を紹介したくて』


ルークがわたしの方を向き、つられてケニーがわたしの方を見た。


明るい金髪に、澄んだ青い瞳。


まるで女の子のようにきれいな肌をした男の子だった・・・・・。


『あ、もしかしてあのブログの?』


『ああ、ルイさんだよ。彼女は、プラチナキングスの光となってくれる存在だ』


ルークの言葉に、楽屋にいた人達がにわかにざわつき出した。


みんながこっちを見ている。


だけど、英語が苦手なわたしはルークが何と言ったのかわからなかった。


「―――光だって」


後ろにいた紗菜がぽつりと言った。


「え?」


「ママは光だって。その―――プラチナなんとかの」


と、そのまた後ろにいたレジーがちょっと驚いたように言った。


「英語がわかるのか?」


紗菜がレジーの方を振り向き、少し照れたように首を傾げた。


「あ―――この子は、5年間英会話を習ってるので、簡単な会話なら―――」


わたしの言葉に、ルークも感心したように目を瞬かせた。
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