過去作品集○中編
授業中も隣。
放課も隣。
帰りも、隣に並びながら帰る。
ずっと隣にいてくれたらいいな……
自然と、そう思うようになってきた。
そんなある日だった。
『吉見? ……と、千里だ』
朝、登校してきた私の前に、2人の姿があった。
2人は並んで廊下を歩き、私には気付かないようだ。
こちらからも声をかけちゃいけないような、険悪なムード。
一体、何だろう……
それから10分くらいして、千里が先、吉見が後というように時間をずらして帰ってきた。
ってか、怪し過ぎでしょ。
『おはよ。 どっか行ってたの?』
何食わぬ顔で隣に座る吉見に、そう尋ねる。
『トイレ』
『……トイレ?』
千里と一緒にいたじゃん。
トイレとか有り得ないじゃん。
『夏乃、何怒ってんの?』
何って……
マジで怒ってるわけじゃないんだけどさぁ……
『夏ぁー乃ちゃん』
『……何よ』
『俺、夏乃が好き』
……って!?
何をいきなり!!
『だから、ずっと俺の事好きでいてね?』
にこーっと柔らかく笑う吉見に、さっきまでの苛立ちが薄れてく。
『吉見の馬鹿……』
私だって、好きだっつーの。