あの日に帰りたい〜第二部〜
バスは少し上り坂の道を走り、終点の一つ手前のバス停を出て、すぐに右折した。乗客は誰もいなくて、終点のバス折り返し所に着いた。私は運賃を数える運転手を横目にバスを降りた。こういうとき、運賃を払わなくて良いから、透明人間は気楽だ。私は折り返し所近くの自宅に向かった。
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