眠る心
最後の望みにかけた
柊雨だったが
その願いは叶わなかった。

でも、柊雨の気持ちは
もう決まっていたので
動揺もせずに落ち着いていた。
 
その時、凪子の重い口が開く。

「私、柊雨さんが舞台に立って
 たくさんのライトを浴びて
 いるところを見ていました
   
 14歳の時に、まゆちゃんに
 連れて行かれた
 初めてのライブ会場で・・」

その話を聞いて驚く、四人。

繭子は、その時の事情を
詳しく凪子に説明をする。
  
凪子は繭子の話をじっと
聞いている。

「私は、あの時確かに
 柊雨さんの存在を知って
 恋をしました」

柊雨さんの姿に、今までに
感じた事のない胸の痛みを
感じました。
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