眠る心
繭子は、凪子の肩を
そっと包み込む。

「なっちゃん、しき先生は
『なっちゃんの記憶が戻ったら
 なっちゃんのしたいように
 していい』と、そう言って
 くださってるの

 だから、なっちゃんの
 心のままに進んでいいのよ」

柊雨が寝室から慌てて出て来る。

凪子の姿を見て、ホッと安堵
する柊雨。

私は、貴方へと駆け寄り
その胸に抱きついた。

「しゅうちゃん、私
 あなたと一緒にいたい

 ・・・いいのかなぁ?」

柊雨は、凪子の額に自分の額を
合わせて頷く。

「いいよ
 
 ずっと、一緒にいよう」
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