眠る心
わたしは、舞台の上の
貴方から一秒と目を離す事が
できなくなる。
  
彼の存在が

小さな胸を締め付けて

鼓動は、早くなり

爆音と共に

この胸は、苦しくなる。
  
そして、ライブも
佳境に入った頃。

貴方が、話す

艶のある声を初めて聞いた。  

「ここで
 できあがったばかりの新曲
 を歌います
   
 聞いてください」

柊雨の切ない歌声に感動して
涙が頬を伝う。
  
私は、彼に会って初めて人を

好きになることを
  
人を愛することを知ったのだ。
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