眠る心
翌日、私はベッドで目覚める。

錯乱して気を失った私は
そのまま精神安定剤の薬を
点滴で投与されて、今まで眠り
についていたのだった。
  
心配そうに椅子に座り、ベッド
に寄りかかって眠る男性の姿を
私は見つめる。
  
お花を花瓶に生けて、繭子が
病室へ入って来た。

「なっちゃん、気がついたのね
 気分はどう?」

気分はもうすっかりよく
大丈夫だと頷く私は
部屋の中一面に、お花が
飾られていて、とても驚く
  
そんな私に、繭ちゃんは
『ジニア』のメンバーが
病院に迷惑がかからないように
気を遣って、早朝に花を持って
私のお見舞いに来てくれていた
ことを話してくれた。

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