眠る心
「今度、ちゃんと
 御礼を言わなくちゃ」
 
凪子の声に、柊雨は
目を覚まし告げる。
 
「御礼なんていいよ
 なぎが、早く
 元気になってくれれば
 それだけでいい」

私は、昨日の出来事で
柊雨のことを傷つけて
しまった事を

とても悪く思い、つい
彼から目を逸らしてしまう。

「なぎ、昨日の事は
 気にしなくていいよ
 
 焦らず
 ゆっくりでいいから・・・」

柊雨自身の事

バンド『ジニア』の事を

凪子がいつか思い出して
くれる日を、ずっと
待ち続ける覚悟はできている。

柊雨の表情から、その事が
凪子にも感じ取れた。
  
柊雨の優しい言葉

優しい声に救われる。
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