眠る心
そこへ、朝の検診に来る紫季は
病室のドアを開け、綺麗なお花
の種類の多さに驚く。

「おはよう
 
 きれいな花が
 こんなにたくさん」
  
「先生、おはようございます」
 
柊雨と紫季はお互いに
軽く会釈を交わす。

「なぎちゃん
 気分はどうかな?
 
 頭痛は、もうしてないかな
 昨日、何か思い出した事は
 ある?」

少し重い空気が病室に流れ
沈黙が続く。  
   
繭ちゃんや柊雨さんの為にも
少しでも思い出したと言って
安心させてあげたいけれど
肝心な部分が

全く思い出せない私。

「まだ
 何も思い出せません・・・」
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