キミの名を呼びたい ~Mirror~
「じゃあ行くか、教室。」
私はそう言って初めて生徒として校舎に足を踏み入れた。
私のクラスは1年1組。
他の新入生はクラス分けを見るけど《特生》の5人は合格の証書と共に自分のクラスを知らされる。
でも、《特生》って言ってもプラス面はそれ位。
あとは、模範生って事でいろいろやらされる雑用係みたいなものらしい。
確か1-1は4階の、
階段に一番近い教室のはず…
あった!
教室の中に入るともう生徒がたくさん集まっていた。
私が少し遅かったせいか
女子はだいぶグループが出来上がっている。
まあ、馴れ合うのが好きじゃない私には好都合だった。
しかも、私の席は窓際の一番前だからそういう人が視界に入らない。
なんか、この席は《特生》が代々座る位置らしい。
《特生》は5人。
1学年は5クラス。
ようはそれぞれのクラスのこの位置に座ってるのが《特生》ってこと。
なんでこの位置なんだろ!??
ま、外の眺めも悪くないしそんなことどうでもいっか。