洒落にならない怖い話
顔をなめる女
変な女が現れて怖い思いをした事がある。


小学校1年の2学期に入る前だったかな。


父親の仕事の都合(海上保安庁に務めてる)で、実家から島根県に引っ越す事になった。


当時は車を持ってなかったので、荷物の運送は業者に任せ、俺達家族は必要な荷物だけ持って鈍行列車で「浜田駅」まで行く事になった。


駅に着くまで2時間半ぐらいかかるので、親父も母親も妹も寝ちゃってた。


俺1人が頑張って起きてた。


家族全員が寝たら荷物を盗られるんじゃないかと、心配になってね


どこの駅からだったかは忘れたけど、通路を挟んた反対側の座席に女の人が座ってた。


髪の短い人で、当時の俺は「女性=長髪」という認識だったから、珍しくて景色を見る振りをしてチラチラ見てた。


やること無いし、そのうち見るのも飽きてウトウトし始めた。


で、なんか気持ち悪くて目が覚めた。


臭うんだ。


洗面所の排水口に鼻を近づけた感じの臭い。


顔がぬれてるみたいだし、誰かが顔を触ってる。


てっきり妹が起きて悪戯してるんだと思い、目を開けたんだ。
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