千夜を越えて
-ガラッ
戸が開いて光が差し込む。
「総司、こいつか。」
「はい、土方さん。
平助くんが言ってたように、彼女に似ているところもありますが、関係はないでしょうね。」
「あぁ。」
「それと、さっきから変な事ばっかり言うんです。"彼"。」
「そうか。後は俺に任せろ。きちんと吐いてもらう。」
こいつら、何言ってんの?
「おい。お前、名は?」
「咲夜、桜咲夜。」
「咲夜か。どうしてあの場にいた。」
「…道に迷った。」
未来から来たなんて言ったら、絶対怪しまれて首が飛ばされるかも…
あぁ、言わない方が良い。
「…ったく。そんなこと信じられるか。
お前、長州の間者だろ。」