千夜を越えて
-バンッ!
あたしと沖田さんは、今勢いよく開けられた戸の方を見た。
「本当にすまなかった!まさか女だったとは…」
そこには、三人の男が立っていた。
「平助くん。それと原田さんに永倉さんじゃないですか。」
「…千夜。」
「あたし咲夜ですけど。」
わりかし背の低い人が呟いた。
三人共顔赤いし。
「咲夜…本当に千夜じゃねぇよな…」
「何を言ってるんですか、原田さん。
千夜はもういないんです。」
???
まったく。あたしは咲夜だって言ってんのに。
話が見えない。
あたしがそのやり取りを眺めていると、一人の男が声を掛けてきた。