幼なじみは年の差7歳【完全版】
(…遊ばれてるだけ、なんだよね…)
私のこと、好きなわけ無いよね。
私たちは別のクラスだし、廊下ですれ違ったりはあっただろうけど…話したのは今日が初めて。
それなのに、付き合うとか…絶対ウソだよね。
「…美和、平気?」
「え?あっ…うん、大丈夫」
いつの間にかおにぎりを持つ手が止まっていた。
麻実ちゃんは心配そうに私を見て、飲み物をくれた。
「ちょっと、ビックリしちゃって」
渡されたペットボトルのお茶をゴクゴクと飲んで、その後に笑ってみせる。
だけど麻実ちゃんはやっぱり心配そうな顔だ。
「まさか良明と付き合ったりしないよね?」
その言葉を出したかと思ったら、すぐに次の言葉を放った。
「…あいつはやめといた方がいいよ。
美和ってさ、“エッチしよう”って言われたら簡単にしちゃいそうだもん」
小声で話す麻実ちゃん。
その言葉で、なんとなく良明くんのことがわかった気がする。
良明くんは「ソレ」が目的で私に声をかけてきたのかもしれない。
確かに私はその場の雰囲気に流されやすい…かも。
それに男の子と話すこと自体慣れてないし。まぁ、冬馬兄ちゃんは別だけど。
だからきっと…求められたら流れでしちゃうかもしれない。
「…最初は好きな人とした方が良いよ。
良明のこと、好きなら文句は言わないけどさ」
小さく笑う麻実ちゃんは、私なんかよりもずっとずっと大人っぽくに見えた。