幼なじみは年の差7歳【完全版】
ジッと私を見た後にもう一度、今度はさっきよりも大きめのため息をついた。
「…私、顔赤い?」
「へっ?あ、ううん平気…だけどどうしたの?」
麻実ちゃんの顔色はいつもと変わらないけれど、なんだか元気が無いような気がする。
私の問いかけに少し考えた後、麻実ちゃんは口を開く。
「…多分私、あいつのことが好き」
「え…それって…」
あいつって…良明くんのこと?
麻実ちゃんはずっと良明くんのこと嫌ってたよね…。
でも、「好き」って言った麻実ちゃんは少しだけ顔を赤らめた。
「…あいつのこと色々知って、もっと知りたいって思うようになった。
でも、なんかイヤなんだよね…良明の思うツボって言うか…」
もう一度ため息をついた後、バイト中の出来事を色々話してくれた。
男たちに襲われそうになった時のことや、良明くんとの会話…色々なことを麻実ちゃんは話してくれた。
「…なんかさ、良明が“好きになってもらえるよう努力する”って言ったから私が好きになったみたいじゃん?
そういう状態がイヤなんだよね」
「んー…確かに、なんとなくわかるかも…」
努力されなくても好きになったのに、「俺が努力したから」って相手が思いそうでイヤ。ってのはなんとなくわかる気がする。
良明くんがそう思うかどうかはわからないけれど…麻実ちゃんはそう感じてる。
「あー…とりあえずそろそろ行こっか。
良明には何も言わないでね?知られたくないから」
「ん…わかった」
好きなのに、それを伝えたくない。だけど好きは止められない。
…麻実ちゃんは凄く悩んでる。
だけどそれでも、私を見て笑い、私の相談に乗ってくれる。
(…私、話を聞いてもらってばかりで全然麻実ちゃんの役に立てないなぁ…)
少しだけ気分が落ち込む。
そんな私に麻実ちゃんは笑顔を見せ、「ごめんね」と小さく呟いた。
「今のままの関係でも、大丈夫だよ」
そう言った後、良明くんの傍へと寄る。