幼なじみは年の差7歳【完全版】
それから俺に近づき、隣に座る。
…ベッドの軋む音に、少しだけ緊張する。
「キスして」
「…は?」
キスって。
突然何言ってんだ。
「だってお互い好きなんでしょ?ならいいじゃん」
「…お前なぁ、そういうのって言ってするわけじゃないだろ」
言われたからするなんて、馬鹿みたいじゃん…。
何考えてんだ。
「んー…そんなもん?
ごめん、よくわかんないや。
私、付き合うとか無かったからさ」
「ん」
…そういえばそうか。
真壁 良宏、だっけ。あいつとは付き合ってたわけじゃなかったんだもんなぁ。
「ごめんね、変なこと言って」
立ち上がろうとする麻実の手を掴み、引き寄せる。
「何…どうしたの…」
「お前とキスしたくなった」
「へっ…」
体を引き寄せて、そっと顔を近づける。
「ちょっ…待って、ちょっと、携帯…」
「待てない」
麻実の携帯が鳴っている。
それを知りながらもそっとキスをした。
少し舌を絡めると、ビクッと体を緊張させるその姿がたまらなく愛しい。
「結構可愛いじゃん」
「…何言ってるのよ、バカ」
顔を真っ赤にして目を逸らす麻実は、ポケットから携帯を取り出す。
既に音は止まっていて、メール受信だったことを知る。
「美和からのメール、個別指定ですぐわかるの」
「あぁ、じゃあ美和ちゃんからのメールか」
「うん」
言いながら操作を進めていく麻実の動きが、止まる。
「冬馬さんが、転勤だって…」