依存~愛しいキミの手~
「あー、分かる!!」


優と美香が声を揃えて言った。


「だろ!?」


圭介がビールを飲み、共感する2人に嬉しそう。


私は圭介から少し離れるように、テーブルに置かれた灰皿に灰を落とした。


でもさ、犬はないよー!!


タバコを灰皿の上でくるくる回して形を整えながら、ちょっと悔しく思った。


「ほら、これ!こういうの。んなスネんなって」


圭介が笑いながら頭をなでてきた。


私は思いっきりアッカンベーしてやった。


「…っと、やべ。ちょっと他の卓行ってくるな。少し待ってろな。」


圭介は時計を見て席を立った後、また私の頭をくしゃっとなでた。


圭介が他のテーブルに着いたのを見届けてから、優が口を開いた。


「犬みたいとか言ってるけど、あんな態度の圭介初めて見たわ」


え?


「でしょ!?私も初めて見たから驚いたよ」


え?え?


「え?圭介お店ではいつもあんなんじゃないの?」


私は軽く身を乗り出した。

「俺もあんな圭介は初めて見たよ」


声のした方を見るとまた違うホストの人が来た。
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