線香花火~ひと夏の小さな恋~
桃子ちゃんの可愛い笑顔に、優馬もすっかり気を許したようで、

「こちらこそよろしくね!」

そう言って爽やかに笑う。

その瞬間、桃子ちゃんの頬がほんのりとピンク色に染まった。

「じゃあ、今日の放課後、マックで!」

「うん!じゃあね!」

桃子ちゃんは、何も買わずに走っていってしまった。

「彼女、可愛いね。」

優馬の、柄でもない一言。
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