3番目の高度合成数。-年下のキミと-

 家に帰ってから、本を開く。


 分からない単語に当たってはインターネットで調べるけど、調べた先で分からない単語が出てくる。


「キリがない……」


 ある程度は無視して、とりあえず先に進む。


 それでも、あぁ、こういうことだったんだ、なんて分かる箇所が出てくると、それだけでどんどんやる気は出てくる。


 携帯が鳴った。



 ……大志くんだ。



 大志くんは相変わらず毎晩メールをくれていた。





 翌日も気分のテンションは上がらないながら、仕事への気持ちの余裕は増えていた。



 まだ勉強し始めたばかりだけど。


 もっと答えれるようになりたい、もっと色々知識を広げたい。そうぼんやり思うだけの日々から、一歩を踏み出したんだという気持ちからだった。
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