3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「じゃぁ、次からは本、持ってきちゃおうかな」


 ピーチティを飲みながら言うと、大志くんの顔がパアァっと晴れた。


「はい!」

 なぜか元気良く返事をすると、また砂糖を持ってテーブル席に戻って行った。



 だから、何でそんなに喜ぶの?

 何か、意味があるんだと勘違いしそうになるよ……。



「そうそう、マスター。私、大志くんの彼女見ちゃった」


 大志くんにも聞こえてるだろうけど、そう口に出した。

 わざとニヤリと笑いながら。


「え……」

 マスターが一瞬言葉に詰まった後、頷きながら、そうかぁ、と呟いた。


 彼女の話なんて、単なる世間話なのに。マスターまで何で言葉を詰まらせるんだろう。
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