3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「大丈夫か? 大志」


 マスターに声を掛けられると、大志くんはクルリ、と振り返って頭を下げた。

「すいません」


「いやいや、いいよ。それより怪我はないか?」


 マスターがカウンターから出ようとすると、大志くんが頭を下げた姿勢のまま、顔だけ上げた。



 ――ギロリ。と音でも聞こえてきそうなほど、マスターを睨んでいる。



「僕は大丈夫ですけど。マスターが怪我するかも」


 笑顔が引きつるマスター。


 なんか、大志くんから黒~いオーラが見える気がするよ!?


「おいおい、洒落に聞こえないぞ~?」

「どんだけ、僕を外で見たって言うんですか?」


 え、さっきの話のこと?


 なんか大志くん、目、据わってるから!!
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