∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜
次の日、予想通り僕たちは満開の桜の木の下で興奮していた。
「満開だぁ!スゲー!」
雪のように降り注ぐ花びらを追いかけ、僕たちは飛びはねて はしゃいだ。
夢の世界のようだった。
昨日僕が盗み見したショコラからは、想像できないくらい明るいショコラだった。
僕は少しだけ安心した。
僕たちは力の限り走り回ったから、すっかりクタクタになってしまった。
満開の桜の木の下に寝そべった僕は、ショコラと話がしたくなった。
ショコラは僕の話を聞いてくれるだろうか?