ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~



 
「……おい」

「………」


「何か言えよ」

「………」


「………」

「………」


「………」

「………」


言えないとは…どういうことだ?



そして俺は――


「やややや!!!!」


本能的に逃げようとする芹霞構わず、無理矢理その襟を下げた。


公然と、晒(さら)される――


「………」


見事な、赤い痕。



消えぬ証拠――。




何だ、この数…。







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