ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~


「実験、実験、日々実験。特殊素材の遺伝子に加工を加え、よりお姫様の好みに近づけさせるために、多くの試作品が生まれました。

その性能効果は抜群。玩具は一瞬でお姫様が大好きな真紅色の血をもたらしました。

お姫様の好んだ血色の真紅の薔薇。ブラッディ・ローズ。その略号の『BR』。力の強い者から小さい数字が振られ、そして玩具に名前がつけられました。

元々路地裏に捨てられていたガラクタは、名を得て、お姫様のための立派な玩具に生まれ変わりました」


BR……って。

あたしは陽斗を見つめた。


――BR002


確か、煌のことをそう呼んでいなかったっけ?


煌も――

制裁者(アリス)で、玩具?


待って、よく考えよう。

陽斗は煌のオリジナルだかなんだかのはずで。


だとすれば――。


制裁者(アリス)は、死ににくい身体を持つ陽斗の遺伝子加工で、煌のような制裁者(アリス)が生まれた。


そして制裁者(アリス)が生まれたのは、偏(ひとえ)に…


「藤姫故ってことだよ。

芹霞チャンの声を奪った、ね」


蒼生は面白そうに言った。




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