青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
 結局、収穫が得られないまま図書室を後にした所で昼休みが終わり、三人の作戦会議兼現場検証は終了し、揃って同じ教室へと帰った。




 午後の授業、ホームルームが全て終わり、放課後になると、空兎の愉快な冒険隊の三人は、とりあえず周辺散策を開始した。

 天気は曇り空だが、空兎のテンションは、そんな分厚い雲を吹き飛ばすくらい高い。

 やれ、「新しいクレープ屋を見つけた」とか、「夏物の新作をチェックしたい!」とか言って、当初の目的を忘れているかのように、仙太やクヲンをあちこち引っ張りまわしている。

「てか……確実に目的忘れてないか?」

 空兎のペースに散々引っ張りまわされて、一番仙太が疲れていた。クヲンは、割りと空兎とノリが似ているせいか、疲れを見せていないどころか一緒に楽しんでいるようだ。

「まぁまぁ、せっち。どうせアテはないんだ。ここは、風の赴くまま、空兎の赴くままにブラブラ行こうぜ」

「……空兎の赴くまま行ったら、変な道に迷い込みそうな気がする」

 仙太がぼやくと、クヲンが、からからと笑った。

 それから、スゥと口元だけを微笑を保ったまま、至極真面目な目で仙太に告げる。

「まぁ、そうかもしんないけどよ、その時は、その道を楽しもうぜ!」

「え?」

 どこか意味深なクヲンの言葉に、仙太は返事に困ってしまった。言葉の意味を聞き返そうとしたが、どう聞き返していいかわからず、結局黙ったままに終わってしまった。

 そうこうしていると、空兎が何かを発見したようだ。離れた所から恥じらいもなく、大声で二人を呼んでいる。

「せっち〜〜〜ん! クヲンく〜〜〜ん! ちょーーーっと、カモーーーーン!!」

 その声量に周囲は注目。仙太は恥ずかしさに顔を俯き、クヲンは笑いながら駆け寄った。

「あんまり大きな声出すなよ……」

 駆け寄って関口一番に仙太が文句を言うが、驚く程、空兎は興奮した様子だった。

「そんなんどうでもいいの! あれ! 見て!」

「いや、どうでもいいって……」

「ほら、見ろよ、せっち。あれ」
< 238 / 500 >

この作品をシェア

pagetop