青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
 空のフィールド。

その制限のないリングを堕天使と悪魔が激しく鬩ぎ合う。

 華麗に、そして時には激しく刃を交し、その度に空気が切り裂かれる。

(こりゃ、気ぃ抜いたらやべぇな……)

 マリィの戦闘能力はクヲンの予想を遥かに超えていた。

 ポヤポヤした見た目の印象とは裏腹に、なかなかどうして。鋭い攻撃を仕掛けてくる。

 本当に少しでも気を抜けばその鋭く尖った槍に突き刺されんばかりの勢いだ。

(マジで殺す気……じゃないよな?)

 あのマリィのニコニコ顔からはどうにも考えが読み取りづらい。元々、頭に超がつくほどの天然な悪魔だ。何を考えているかなどクヲンは分かるはずもない。

 予想していても、時折それを超えてしまうのがマリィだ。

 恐らくこれまで相手してきた中でも一番やり辛い相手だろう。個人的感情を含めても、だ。

 だが、何故だろう?

 今、クヲンの気持ちは今まで以上に昂っている。

 戦闘の高揚と少し違う気もするが、同じかもしれない。クヲン自身もよく分からない。

 だが、嫌いではない。この気持ちは!

「いくぜぇぇぇぇ!!」

 羽ばたき一つでマリィに肉迫。そして渾身の力を込めて大鎌を振るうクヲン。


 激しく鳴り響く刃の激突音。


 微笑の中に僅かに苦悶を浮かべるマリィ。

「いったぁ……」

 体重差、武器の重量差を何とか受け止めたものの凄まじい衝撃がマリィの体を大きく後退させた。
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