青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
§
ベースキャンプ場で灰山は、やっと入ってきた部下からの報告に激怒した。
墜落させられたヘリの操縦者はレンカが氷付けされた旨を。そして、クヲンを監視していた部下からは彼がマリィと交戦後、行方をくらましたということだ。
「役立たず共ばかりだ!」
目の前の通信機を壊さん勢いでヘッドフォンを投げつけると、その近くにいる三人の通信担当がビクリと震えた。
舌打ちを一つして武器が並ぶテーブルに足を運ぶ。
そこから狙撃用のライフルを一挺手にして具合を確かめる。その不具合がないのを確認し終え、テント内を出ようとすると不意にルミネが声をかけた。
「そういえば彼女は君の狙撃の腕を高く評価していたな」
灰山の足が止まる。
背中を向けたまま、ルミネの言葉に返す。
「しかし、彼女は争いが好きではありませんでした」
感情を押し殺したような声の後、灰山はテントから走り去った。
その背中を見送りながらルミネは呟く。
「確かに、な」
と。
果たして争いを好まない彼女が今のこの状況を見たらどう思うだろう。
失望するだろうか? 悲しむだろうか?
それとも、娘のために耐え忍ぶだろうか?
彼女が亡くなった今となってはルミネも、そして嘗ては最も彼女の近くにいた灰山でさえも確かめる術はない。
考えるのはよそう。
余計な考えはいらない迷いを招き、綻びを生む。
それはこれまでの計画を無駄としてしまう行為だ。
手段は選んでいられない。
ルミネはアームチェアからの重い腰を上げ、通信担当の部下に命令を下した。
ベースキャンプ場で灰山は、やっと入ってきた部下からの報告に激怒した。
墜落させられたヘリの操縦者はレンカが氷付けされた旨を。そして、クヲンを監視していた部下からは彼がマリィと交戦後、行方をくらましたということだ。
「役立たず共ばかりだ!」
目の前の通信機を壊さん勢いでヘッドフォンを投げつけると、その近くにいる三人の通信担当がビクリと震えた。
舌打ちを一つして武器が並ぶテーブルに足を運ぶ。
そこから狙撃用のライフルを一挺手にして具合を確かめる。その不具合がないのを確認し終え、テント内を出ようとすると不意にルミネが声をかけた。
「そういえば彼女は君の狙撃の腕を高く評価していたな」
灰山の足が止まる。
背中を向けたまま、ルミネの言葉に返す。
「しかし、彼女は争いが好きではありませんでした」
感情を押し殺したような声の後、灰山はテントから走り去った。
その背中を見送りながらルミネは呟く。
「確かに、な」
と。
果たして争いを好まない彼女が今のこの状況を見たらどう思うだろう。
失望するだろうか? 悲しむだろうか?
それとも、娘のために耐え忍ぶだろうか?
彼女が亡くなった今となってはルミネも、そして嘗ては最も彼女の近くにいた灰山でさえも確かめる術はない。
考えるのはよそう。
余計な考えはいらない迷いを招き、綻びを生む。
それはこれまでの計画を無駄としてしまう行為だ。
手段は選んでいられない。
ルミネはアームチェアからの重い腰を上げ、通信担当の部下に命令を下した。