青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
銃弾に当たった衝撃で、仙太が空兎のいる後ろへと倒れる。空兎は、それを支えることができず一緒に倒れてしまった。
「うっ!」と、背中を強く打ちつけた拍子に漏れた呻き声。しかし、空兎はそんな痛みよりも仙太の方が何倍も気にかかった。
「せっちん! だいじょう―――」
「大丈夫……」
空兎の声に被せる形で、仙太が先に言った。自分の肩を掴んでいる空兎の手に、そっと手を置いて安心させるように……。
「掠っただけだから」
額に汗を滲ませながらも、大したことではないような笑みを見せた。それを見た空兎は途端に力が抜けた。
「こんの……バカせっちん……」
か細い声で空兎は毒づいた。ホッとした束の間、背後よりセレビアが跳んできて、二人の前に立った。
「光の壁よ!」
突き出した両手から発生した見えない壁が灰山の二発目の銃弾を阻んだ。弾丸が逸れると、セレビアはすぐに反撃に転じた。
「ドキュン!」
灰山の頭上に雷を落とす。しかし、僅かな予備動作からそれを予測していた灰山は、咄嗟にその場から飛び退いて回避した。それでもライフルが犠牲となった。
「ちぃ!」
手に走る強烈な痺れに灰山は舌打ちし、ライフルを手放す。そしてこれ以上の交戦は不利と悟ると、口惜しさを感じながらもこの場から撤退を始めた。
「ふぅ、行ってくれたか……」
誰にも聞こえないよう、セレビアは呟いた。激しく動いたせいで、また傷が開いたのだ。
ローブの下で必死に腹部を押さえながら空兎たちの方へと振り返る。
「大丈夫? 二人とも……って、せっちゃん?」
振り返ったセレビアが目にしたのは、空兎にしがみついて震えている仙太の姿だった。
「あはは……せっちん、雷苦手なんだよ」
空兎がこの状況の説明をすると、セレビアは苦笑しながら納得した。それから空で弓矢を構えたまま、静止しているクヲンを蔑んだ目で見つめる。
「うっ!」と、背中を強く打ちつけた拍子に漏れた呻き声。しかし、空兎はそんな痛みよりも仙太の方が何倍も気にかかった。
「せっちん! だいじょう―――」
「大丈夫……」
空兎の声に被せる形で、仙太が先に言った。自分の肩を掴んでいる空兎の手に、そっと手を置いて安心させるように……。
「掠っただけだから」
額に汗を滲ませながらも、大したことではないような笑みを見せた。それを見た空兎は途端に力が抜けた。
「こんの……バカせっちん……」
か細い声で空兎は毒づいた。ホッとした束の間、背後よりセレビアが跳んできて、二人の前に立った。
「光の壁よ!」
突き出した両手から発生した見えない壁が灰山の二発目の銃弾を阻んだ。弾丸が逸れると、セレビアはすぐに反撃に転じた。
「ドキュン!」
灰山の頭上に雷を落とす。しかし、僅かな予備動作からそれを予測していた灰山は、咄嗟にその場から飛び退いて回避した。それでもライフルが犠牲となった。
「ちぃ!」
手に走る強烈な痺れに灰山は舌打ちし、ライフルを手放す。そしてこれ以上の交戦は不利と悟ると、口惜しさを感じながらもこの場から撤退を始めた。
「ふぅ、行ってくれたか……」
誰にも聞こえないよう、セレビアは呟いた。激しく動いたせいで、また傷が開いたのだ。
ローブの下で必死に腹部を押さえながら空兎たちの方へと振り返る。
「大丈夫? 二人とも……って、せっちゃん?」
振り返ったセレビアが目にしたのは、空兎にしがみついて震えている仙太の姿だった。
「あはは……せっちん、雷苦手なんだよ」
空兎がこの状況の説明をすると、セレビアは苦笑しながら納得した。それから空で弓矢を構えたまま、静止しているクヲンを蔑んだ目で見つめる。