青空、ハレの日☆奇跡の条件(加筆修正中)
叫んだ先には、眠っているのかと見間違うほど安らかな表情をしている仙太が見えた。だが、空兎は仙太の胸から流れる鮮血を見てしまった。
そして、その傍らではセレビアも腹部から血を流して横たわっていた。
「せ、セレビアさんも……」
空兎の膝ががっくりと折れ、放心状態となる。空兎の叫びに、ジョーもテントから飛び出してきた。そして、倒れている二人を見て驚愕する。
「これは…」
だが、空兎と違うのはここから動けたことだ。
まずはセレビアに駆けつけ、様子を伺う。意識はあるが、動けないとう状態だということが分かった。
(とりあえず止血しなければ!)
そう思ったジョーが、己の袖を破ろうとしたその矢先、その腕がセレビアに掴まれる。
「余計な…ことはしないで」
「しかし、せめて止血くらいはしないと……」
「私を舐めないで! 自分とせっちゃんを一緒に治療するくらいわけないわ」
ジョーの腕を掴んだままゆっくりと立ち上がりると、そのままジョーに支えられながら仙太へと歩み寄る。
それからしゃがみこんで神秘的な光を掌から発して、それを仙太の胸元にかざす。
「安心なさい、急所は外れてるわ……出血は酷いけど、こうして自己治癒力を高めていれば問題ないわ」
その言葉は明らかに空兎に向けられていた。通じているかすら怪しいほど放心していたが、それを聞いて微かに光が宿った。
「マジ?」
「えぇ。だから、あなたは行きなさい……あのコを捕まえるんでしょ?」
と、セレビアは空兎にこれまで見せた事がないような笑顔を見せた。
優しい、そう沙恵美にも似た笑顔だ。
空兎は、溢れ出そうになった涙を腕で拭うと強気の笑顔で返した。
「うん! ちょっと行ってくるね!」
まるで近所にでも出かけてくるような気軽な物言いで、空兎は勢いよく駆け出した。
そして、その傍らではセレビアも腹部から血を流して横たわっていた。
「せ、セレビアさんも……」
空兎の膝ががっくりと折れ、放心状態となる。空兎の叫びに、ジョーもテントから飛び出してきた。そして、倒れている二人を見て驚愕する。
「これは…」
だが、空兎と違うのはここから動けたことだ。
まずはセレビアに駆けつけ、様子を伺う。意識はあるが、動けないとう状態だということが分かった。
(とりあえず止血しなければ!)
そう思ったジョーが、己の袖を破ろうとしたその矢先、その腕がセレビアに掴まれる。
「余計な…ことはしないで」
「しかし、せめて止血くらいはしないと……」
「私を舐めないで! 自分とせっちゃんを一緒に治療するくらいわけないわ」
ジョーの腕を掴んだままゆっくりと立ち上がりると、そのままジョーに支えられながら仙太へと歩み寄る。
それからしゃがみこんで神秘的な光を掌から発して、それを仙太の胸元にかざす。
「安心なさい、急所は外れてるわ……出血は酷いけど、こうして自己治癒力を高めていれば問題ないわ」
その言葉は明らかに空兎に向けられていた。通じているかすら怪しいほど放心していたが、それを聞いて微かに光が宿った。
「マジ?」
「えぇ。だから、あなたは行きなさい……あのコを捕まえるんでしょ?」
と、セレビアは空兎にこれまで見せた事がないような笑顔を見せた。
優しい、そう沙恵美にも似た笑顔だ。
空兎は、溢れ出そうになった涙を腕で拭うと強気の笑顔で返した。
「うん! ちょっと行ってくるね!」
まるで近所にでも出かけてくるような気軽な物言いで、空兎は勢いよく駆け出した。