舞姫〜貧乏バレリーナのシンデレラストーリー〜
「初めにフォークさしていいよ」


「え!?いいの?!」


思わずそう言うと、みんながくすくす笑っていた。


「う…女の子だもん!ケーキ好きなんだもん!」


そう反論すると、またどっとその場が沸いた。


「だけどお前、バレリーナなのに、こんなもん食って平気?」


「大丈夫!ジムで消費する!」


そう言うと怜音は声を出して笑って、私にフォークを渡してくれた。


『どこでもどうぞ?』という怜音の言葉に甘えて、真ん中にフォークを入れたら、『やっぱり!』とまたみんなに笑われた。


まだ働き始めて間もないのに、こんなバースデーパーティまでしてくれて、本当にみんないい人ばかり。


ホストに変な偏見持っていたけれど、今はそんなことみじんも感じない。


一生懸命、みんなとケーキをつついていたら、『奈々』と呼ばれて振り向いた。


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