忘却の勇者

村のこと、コーズのこと、自分のこと。


主にミウが喋り、オレオがそれに反応するという形。


会話が弾む。と、子供部屋の扉が開かれた。


そこに立っていたのは、目を一杯に見開いたコーズ。


「お兄ちゃん!」


「ミウ!」


コーズはベッドに駆け寄ると、オレオを突き飛ばしてミウの身体を力強く抱きしめた。


「ミウ良かった……本当に良かった……!」


「ちょっ、お兄ちゃん。苦しいよぅ」


「ミウ可愛いよミウ。本当に可愛いよミウ……」


妹に頬擦りをする兄。


感動の対面だが、なんだか怪しい雰囲気になってきた。

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