ゴーストシステム
「あっつーぃ!」

額に手をかざし、目を細め、空を見上げる。
雲ひとつない真っ青な空だった。

「行こうか?」

「そうだね」

手を繋ぎ、しっかりと握り合う。

水族館へは電車で行かなければならない。
駅に着く頃には汗が滲み出ていた。
タオルで汗を拭う。
それからパタパタとタオルを動かした。
そうでもしないと倒れてしまいそうだった。

まさに真夏だ。
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