ノイズ
まだ荒い呼吸を整えると、ベッドの隣りで寝ている沙織の顔を見た。


沙織は何事もなかったように、スヤスヤと安らかな寝息をたてて眠っている。



やっぱり……あたしにしか見えないんだよね……



可奈は沙織を起こさないよう静かに上半身を起こすと、ほーと息を吐いた。


少し頭の中を整理してみる。


さっき現れた霊……あれは間違いなく裕美だった。


苦しそうな顔で、絞り出すように声を発していた裕美。


自分に何かを伝えようとしているような気がする。



でも、いったい何を?



裕美の発した言葉を繰り返し唱えてみる。



「かな……じ、さ、ん……ダメ、全然意味わかんない!」


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