メガネ男子は俺様王子さま

「…あ、あのっ…」



見てはいけないと思いつつ、つい声のした方に一歩足を踏み出すと




「なぁに?美羽ちゃんどうしたの?具合悪い?顔が真っ青よ。大丈夫?」



グイッと瑠奈さんに強く腕を引かれて、まだ挨拶の途中だったことを思い出しました。瑠奈さんから挨拶に伺ったほどの偉い人に引き合わせていただいている以上、余程でなければ勝手に切り上げることなどできるはずもありません。


「いえ…大丈夫です。すみません。」



けれどもさっきの悪意ある言葉が頭の中をガンガンと渦巻いていて、相手が何を言っているのかさっぱり入ってきません。


ただ、瑠奈さんが相槌を打てば同じように頷いているのが精一杯でした。

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