メガネ男子は俺様王子さま

…たぶんさっき話していたのは、モデルの人達でしょう。
セッティングや打ち合わせでスタッフの人は無駄話をしている暇などなかったはずです。が、断言は出来ません。




今までは賑やかで活気溢れて感じていたざわめきが、突然騒音の波になって襲いかかって来るかのように感じられました。

実際に話していたのは確かにモデルの人達かもしれません。けれどもあの瞬間、みんなが沈黙したのです。ここにいる人達みんながあの言葉のように思っていたのではないかと思うと、他人の目にさらされるのが怖くて怖くて、とても笑ってなどいられません。


私はぐったりと椅子に座り込むと、深く溜め息をついて目を閉じました。もうこのスタジオ中全てが自分に敵意を持っているようにしか思えず、笑うどころか立っている気力さえ湧きません。



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