私こそ光る☆君~グランプリ編~
「ほら、そんな顔しないの。

無理言って撮影場所を近くのスタジオに変更してもらったんだから」


『は~い』


それにしても志乃さんは疲れたりしないんだろうか?


今は私専属のマネージャー、普段はレインガーデン全員のマネージメントを担当している志乃さん。

スケジュール調整や出演交渉、私たちの送り迎えなど、その仕事内容は様々だ。

アシスタントも一応はいるが、自分の仕事を他人任せにするのは主義に反するとかで、結局ほとんど一人でこなしてしまっている。


いつもいつもお世話になってばっかりっていうのも嫌だよね?


『志乃さん、撮影用メイクの開始までに少し時間ありますか?』


「えっ?

まあ、前の撮影が順調だったから少しなら。

どうしたの?」


スタジオに着くなりそう尋ねた私を不審そうに志乃さんは見つめる。


ヤバッ!!

この目にずーっと見つめられてたら、絶対ボロが出そうな気がする。


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