私こそ光る☆君~グランプリ編~
『じゃあ、ちょっと出かけてきますね。

すぐ戻るので心配しないでください』


「あっ、ちょっと待ちなさ……」


志乃さんの制止の声を振り切り、駆け足で外に出た。


『うっ、さむっ』


急に襲ってきた寒気に身をすくめる。


早く行って、早く帰ろう。



「いらっしゃいませ~」


コートのフードを目深に被った私が入ったのはコンビニだった。


えーっと、あれは……あった!!


目的のものを手にし、レジへ。


やばっ、もう10分経ってる!!

急がなくちゃ!!


「お客様、おつりをお忘れです!!」


千円札を出し、レジ袋を持って再び駆け出す私に店員が慌てて声をかける。


『いりません、時間ないんで!!

隣の募金箱に入れといてください!!』


少しだけ振り返ってそう言い残し、店を後にした。


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