私こそ光る☆君~グランプリ編~
『ただいま戻りました』


「で、どこ行ってたの?」


スタジオに戻った私を待ち構えていたのは、仁王立ちした志乃さんだった。


『うぁ、ええっと……』


「ん?

怒らないから言ってごらんなさい?」


どもる私に志乃さんはにっこりと笑いながら先を促すが……。


すでに怒ってらっしゃいますから!!

それも猛烈に!!

全身から黒いオーラがフツフツと湧いてます!!

何より、目が笑ってませんから!!



『あはっ、えーっと、ちょーっとお買い物に行きたいなぁなんて……』


「へぇ~?

私の逆鱗に触れてまで行く価値のある買い物ってどんなの?

仕事中の買出しなら、私が行くっていつも言ってるわよね?」


無理やり苦笑いを浮かべ、詳細をぼかして答える。

しかし、そんな私の考えを見透かしたかのように、志乃さんは実に的確に痛いところをついてくる。


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