私こそ光る☆君~グランプリ編~


「そう、それでいいんですよ」


『えっ……?』


驚いて目を見開くと、ぼやけた視界の中に笑顔を見つけた。


“それでいい”って……どういうこと?


疑問に思いながらもそれを口に出せずにいると、鈴沢さんは静かに語り始めた。



「ファンにとってアイドルとはどんな存在だと思いますか?

憧れ、夢、尊敬の対象、或いは理想そのもの。

確かにそう答える人もいるでしょう。

でも、私たちファンの多くには少なからず、アイドルを自分の支えにしているところがあると思うんです」


……“支え”?


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