ヴァンパイア・コンップレックス
雅の好きなクレープ屋さんは
学校の近くの商店街にあって、
オープンカフェみたいになってる
お店なの。

「イチゴクレープをひとつ。
デラックッスで♪」

!!!!!
こいつっ!!
人のおごりだと思って
デラックスなんか頼んじゃって!!

デラックスは
クリームも、トッピングも、
通常の倍近いボリューム。

値段もその分高いのよ(泣)


「さっ、早く。
慧夢も注文して。」

半泣きの私を尻目に
雅はニヤニヤしながらせかす。

「ノーマルで
巨峰クレープ一つください。」

「いつもおもうけど、
巨峰と生クリームって合うの?」

雅が気持ち悪そうに聞いてくる。

「いいの、私はぶどうが好きなの。」

一応血が飲めない時は
ワインなんかを嗜む
バンパイアとしては、
果物といえばブドウなんだよね。

「1700円です。」
笑顔できっつい一言を放つお姉さんに
お金を渡して、クレープを受け取る。

学校帰りの高校生で込んでるけど、
何とか空いてる席を見つけて座った。
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