あのころ、グラフィティ
「花火も。お店も!」


たまには強引も必要なのだ。

マコちんとお店行くの夢だったんだから...。




学校では、明後日の祭りの話で盛り上がっていた。
誰と行くのかとか、
何を着ていくのかとか、
何を買うとか、
そんなたわいもない話。


「ねぇ、マコくんは誰かと行くの?」


あたしは耳をダンボにして聞いた。


「行く人いないならウチらと行かない!?男子も行くし、三国とか。」


この女、イケメンがいるとすぐこれだ。
肉食系女子め!


「あ~ら、ごめんなさ~い。マコちんは、あたし、里山珠子と一緒に行くのよ。」

「じゃぁ、タマも一緒に行こ。」

「いいえ!...マコちんと二人で行くの!ねぇー!」


マコちんは困った顔をした。
そういう顔をするから、周りがああだこうだ言ってくるのに...


「なんか嫌な顔してんじゃん。」

ほらね。

「嫌な顔じゃないですぅ。困った顔ですぅ。」

「一緒!」

「一緒じゃない!」


そんなことをひたすら繰り返す。



「なぁ、永瀬。明後日の祭りさ、」


男子までマコちんを誘う。

「おまえも言うか!」

と、あたしは男子を睨みつける。

犬のように逃げる男子。

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