CAPTORS
ようやく学校から解放され、帰路へとつく。

春日はいない。

何故か先に解放された春日は申し訳なさそうな笑顔で、がんばれという言葉を残し、無情にも先に帰ったのであった。

幸い、ほかの職員が迎えに校門まできてくれていたので、迷子になることなく本部まで帰ることはできた。

ほっと一息つこうと思ったとき、聞きたくない言葉が迎えにきた職員の口から紡ぎだされた。

「帰りつき次第、研究室まで来るようにとのことです」

本日のカリキュラムが残っていますので、と付け加えてくる。

「……研究室の場所、聞いてもいいですか?」

さすがに今日からサボるわけにはいかないと思い、場所を聞いてみる。

エレベーターに乗って5階に行けばわかるとあっさりした返答が返される。

一人で行けということなのだろう。

軽く礼をして、エレベーターのある場所へと向かう。

その後ろで先ほどの職員を囲んで数人が話を始めていた。

「大丈夫だった?」
「何もされなかった?」
「怖くなかった?」

いろいろな言葉が希螺の耳に届く。

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