CAPTORS
体を起こしながら、小さく、すみませんと謝罪する。

すると、もう一度頭に手を乗せられ、今度は少し乱暴に撫でられた。

頭を押さえながら、視線だけでレイスの顔を見ると、そこに浮かべられていたのは、優しい笑顔だった。

「目を覚ましたのか。よかったな」

彩十も少し安心したように笑う。

「……ご迷惑おかけしました」

ぺこりと頭を下げる。

しかし、彩十はいやいやと手を振った。

「お前に無理をさせたのは俺だからな。迷惑だなんて思ってねぇから、お前も謝るな。な?」

そう言われ、希螺は頷いてみせる。

「それでは彩十様、私たちはこれで」

「おう。気をつけて戻れよ」

レイスの言葉に彩十が軽い調子で応える。

「帰るぞ、キラ」

「はい……あれ?」

レイスから促され、立ち上がろうとする希螺だったが、なぜか足に力が入らなかった。

「まだ体力が戻ってないみたいだな。仕方ない」

ため息を一つ付いたレイスが、希螺の方へ背中を向けてしゃがみこむ。

「……たいちょー?」

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