告白
私だって、清水くんと他の女の子が仲良く半分こなんて嫌だな。


うん、断ろう。


「塚本くんごめんね、清水くんと半分こするから。」


「えっ。」


声がした右を見れば、うれしそうな清水くん。


「清水、何言ったんだよ。」

塚本くんが清水くんを睨む。


「別に。
小瀬さんが俺と半分こしたいって言ってるんだから、それでいいだろ。
あと、小瀬さん塚本と同じバイトはしないから。
じゃ、小瀬さん半分こしようね。」


にこやかにチキン南蛮を半分小皿にのせてくれた。


「はい、小瀬さん。」


「あっありがとう。」


清水くん、左の塚本くんが見れないよ。


バイトの事言ってくれたのはありがたいけど、めちゃくちゃ気まづいよー。


「小瀬さん、杏仁豆腐食べる?」


優しい声の塚本くん。


「うっうん。」


「はい、あげる。」


チキン南蛮定食について来た、小さな小鉢の杏仁豆腐を私にくれた塚本くん。


杏仁豆腐美味しいよね。


うれしいけど、なんで優しいの?


「怒ってないの?」


思わず聞いてしまった。


「小瀬さんには怒ってないよ。」


『小瀬さんには』ってどういう意味?
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