告白
「二人とも自分の気持ちばっかりで、奈津美の事考えてる?
とくに清水くん、このままじゃ負けちゃうわよ。」


きらり、清水くん何に負けちゃうの?


悔しそうに俯く清水くん。

何かに負けたの?


「奈津美こっちおいで。
一緒に食べよ。」


きらりと塚本くんの間のあいてる席を指さす。


「う、うん。」


私は言われるまま、席を移動する。


「はい、これ塚本くんから。」


きらりからチョコレートケーキをわたされる。


「えっ?」


「皆川さんから、小瀬さんチョコレートケーキ好きって聞いて買っといたんだ。」


「私の分も買ってくれたの。」


確かに、きらりの前にもチョコレートケーキ。


「チョコレートケーキ買ってて来るの遅くなったんだ。」


なるほど、きらりチョコレートケーキで塚本くん止めといてくれたのか。


止められた事なんて何も知らないで、チョコレートケーキ買いに行った塚本くん。


申し訳ないな。


「ありがとう塚本くん。
高校入ったら、お昼おごるからね。



「あぁ、楽しみに待ってるな。
その時は一緒に食べような。」


笑顔の塚本くん。
< 144 / 281 >

この作品をシェア

pagetop