告白
「なんで竜兄がいるの?」


「なんでって。
自分の家にいるだけだけど。」


「なんでここにいるのよ。」


「玄関にいるだけだけど。」


そりゃそうだけどさ。


なんかやだ。


「普通に玄関でたら、奈津美がいたんだけど。
奈津美、ストーカーか?
警察連絡するか?」


竜兄は言いながら、ポケットから携帯を出した。


「やめてよ竜兄。
違うよ。」


えっと、彼氏だっていっていいんだよね。


「はじめまして。
奈津美さんとお付き合いさせていただいてます、清水です。」


九十度に頭を下げた、幸治くん。


かっこいい。


「ふぅーん、君が清水くんね。
まぁ立ち話もなんだから、どうぞ。」


ドアを手で持ち、体を横にずらす竜兄。


えっ、家に。


「おじゃまします。」


竜兄の横を通り玄関に入る幸治くん。


えっ、えっ、えー?


家にあがるの?


慌てて幸治くんを追ってリビングへ走る。



「寒かったでしょう。
今コーヒー入れるから座って。」


「はい。
ありがとうございます。」


竜兄にすすめられるまま、ソファーに座る幸治くん。
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