茜ヶ久保マリネの若気の至り
リヴァイアサン。

私達人魚と同じく、この天空宮近海を住処とする海の魔物。

今でこそ優男を気取ってはいるが、その真の姿は百メートルはあろうかという巨大な海竜なのだ。

その嘶きは海に大時化を呼び、大型船すらも難破させるという。

海の魔物というならば、彼以上の魔物はこの天空宮近海には存在しなかった。

故に彼は傲慢になったのだろう。

己の思惑通りに事をすすめ、天空宮の海…ひいては陸も全ての海も掌握するべく、彼は武力蜂起した。

私達人魚を含む、己に従わぬ全てを服従させる為に。

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