茜ヶ久保マリネの若気の至り
『海竜王には絶対恭順』

侍女の言葉を思い出す。

急に護る気が失せたような気がした。

いや、護るという責務を放り出すつもりはない。

今でも、袂を分かった今この時でも、彼女達を見殺しになんてしようとは思わない。

だけど…。

ソファに寝そべり、溜息をつく。

強者の顔色を窺い、虐げられても無抵抗に服従する日々。

そんな生に何の意味があるの?

人生を謳歌してこその生ではないの?

他者に強要される人生なんて…。

私は仲間の人魚達に、正直失望していた。

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