茜ヶ久保マリネの若気の至り
「母なる海に生きる全ての生命に告ぐ」

精神を統一し、全身の魔力を海刀神の切っ先ただ一点に集中させる。

「術者、茜ヶ久保マリネの名の下に 我、地獄の釜戸の蓋を開かん」

注ぎ込まれた魔力は、少しずつ海刀神の刀身を真紅に発光させ始めた。

「地に眠る煉獄と灼熱の炎を糧に 大海を煮えたぎらせん」

その魔力は光だけでなく、海中にいながらも感じさせるほどの高い熱を放出していた。

「滾れ溶岩 轟け火孔 我、大地の息吹を覚醒させん」

そして魔力が十分な量、刀身に伝わったところで。

「目覚めよ地球(ほし)の血潮!我が仇敵に業火の返り血を!」

私は両手で力強く海刀神の切っ先を海底に突き立てた!

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